【ピケティと21世紀の資本論】
今日読んだ本は、
【ピケティと21世紀の資本論】
こちらをレゾリました。
初のマンガに挑戦です。普通に問題なくレゾれました。
ビジネス書ですから問題ないですね。
目的設定は、
さらに拡大して行く格差問題にどのように向き合っていけばいいのか?
三幕のトリガーワードからまとめると、
- 資本主義の第一原則 α=r*β
- 資本主義の第二の原則 β=s/g
- 資本収益率は成長率を上回る(r>g)
- 世界的な資産税
- 労働収入だけに甘んじるな
- 教育や技術に対する投資
この本の原著「21世紀の資本」を書かれたトマ・ピケティ教授は、フランスの経済学者。膨大なデータを検証、実証し、なんとこの本は700ページを超えています。辞典ですね。この本を普通に読破された方は凄いですね。何時間かかるのでしょうか?普通の読み方でしたら完全に途中で挫折してます。
収入には2つのタイプがあります。労働と投資。これらによって資本は生み出されていますが、この分配が大きな社会問題となっています。
国民所得=労働者の賃金+投資家の利益
資本とは、政府・国民が保有している資産全て
資本=資産(保有する資産)ー負債(借りたお金)
簿記を勉強したことのある人なら簡単ですね。
α=国民所得に占める資本所得の割合
r=資本収益率
β=資本/所得比率
資本主義の第一原則は、
α=r*β
で求められます。
これにより、国民所得において労働所得と資本所得の割合が
明らかになるということです。
典型的な指標では、
α=30%
r=5%
β=6倍 といわれています。
β=資本/所得比率
s=貯蓄率
g=実質の経済成長率
資本主義第二の第二原則は、
β=s/g
で求められます。
資本/所得比率というのは、その国の貯蓄率を成長率で割ったものに等しくなります。
そして貯蓄率が高く、成長率が低い国では、結果として資本が積み重なる規模が大きくなる、ということです。歴史的に見て、資本とその所有から生み出される所得の重要性を自然に解消するメカニズムは存在しない、と言っています。
人類の歴史において一部の期間を除き、資本収益率は成長率を上回っている。
r>gということです。
格差拡大を防いだのは、累進課税。
累進課税=富める者から多くの税金を徴収する制度。だがこの比率を決めるのはお金持ちだから、格差解消までには至っていない。
ここでピケティ教授が提案しているのは、
世界的な資本税
世界中の資産に対して税金を課す、という提案です。
これを導入することで、累進課税、累進相続税の抜け道を塞ぎ、富の分配における平等性を促進することが狙いです。
格差解消する三本の矢と言っているのが、
この三つとなります。
ただ、これは世界的レベルでの国民のプライベートな資産を情報共有することになるので、今、問題になっている、社保庁の年金問題、マイナンバーのレベルではない、高いハードルがあります。ハッカーの格好の標的になるでしょうね。技術的には可能でも、プライバシー問題が大きいです。
「格差」というのは、何もしなければ益々広がり、自然に解消することはありません。
労働からの収入だけに甘んじていてはいけないということです。
労働収入のみのサラリーマンが住宅ローンを借りて、家を購入することは、一生rの奴隷になるということ。そしてgという低い給料の伸び率にも関わらず、rという高い金利を銀行に払い続けるということです。
r>gを知らなくても生活は可能ですが、頑張って働いて得たお金を、資本家に全て吸い取られてしまい、益々格差が広がり、お金の奴隷のままだということです。
1人1人が資本家になるということが大切だということです。しっかりと投資について学んでいくことが必須の時代となっています。
そして最もリスクが低くてハイリターンな高い投資(損小利大)とは、
自分への投資だということです。
しっかりと学び、知識、スキルを身につける、という意味においても、読書と言うのは、本当に最高の投資商品の一つだということです。
そういう意味に於いても、
「読書会」というのは最高の学びの場、
共有の場、であると言えますね。この本から改めて学ばせていただきました。